2020年08月02日

親父が車の運転を諦めた祝いで家宴会

実家の親父から先月の30日に電話がありまして、その話の中でいきなりでしたが親父が車の運転を諦めることになりました。

その日は奈良の家におったんですが、昨日の昼間に奈良から今の家に移動して来たのが親父にとってのラストラン(ラストドライブ?)になりました。

そんな親父の決断を祝ってオカンと3人とで家飲みをやったんです。

親父が運転を辞めるきっかけとなったのは親父が年上の知り合いとゴルフに行ったことでした。

その人がゴルフ場のクラブハウスでロッカーの位置が分からんようになったり、風呂の脱衣場から風呂場がどっちか分からんで親父に何度も確認したらしいんです。

その日、その人は他の人に乗せてもうてゴルフ場に来てたけど、今でも車の運転をしてるってことで、そのままほっといたら逆走事故を起こしたりしかねんと。

それで知り合い何人かで相談して、その人の息子さんに連絡したり今後の対応を話し合ったりしたんだとか。

そんな対応が終わって、親父はふとした瞬間に自分にも同じようなことが起こるんじゃないかと思ったようです。

それで私に電話して来て、その中で自分はどういうタイミングで免許の返納なり、車の運転を諦めたらええんやろうかと。

今76歳になる親父には75歳の誕生日になる前に私から免許返納を考えたらどうかと話をしたことがありました。

その話を踏まえて、しばらく実験的に車を使わないで生活してみたらどうかと提案して、親父はやってみたこともありました。

ただそれでも、八尾の実家と奈良の家をしょっちゅう行き来する生活スタイルだと車は必要だと思ったようです。

ここ何年か親父とはちょくちょくサシで飲みに行って相談事を聞いたり、昔の思い出話に付き合ったりしてるんです。

免許のことであまりにプッシュし過ぎて親父が私とコミュニケーションを取ること自体を避けるようになったらまずいって思いもあり、今以上に免許のことを言うのは避けてました。

75歳の誕生日を節目と思ったんですが、それが上手くいかず、それじゃ次はどういう節目ならええんかなぁなんて考えてました。

電話の中で、親父が自分が言うセリフで自分自身が気づいたようで、辞めんでええ理由なんかなんぼでも並べられるけど、ほんまに運転出来んと分かった時は手遅れやろうと。

車っていうある種の凶器を運転してて、手遅れってのは人様の命を奪ったり傷付けたりすることやからそれは避けんとあかん。

結論を先送りしてたら絶対いつかは手遅れになる、自分は決断を先送りするような生き方はして来てなかったし、ヒトにもそういうて来たと。

そうした話をしてたら、「よし、もうこの電話をきっかけにして車の運転を諦める」って親父が自分から言い出したんです。

とりあえず次に八尾に帰ったら車を車庫に入れてそこからは運転はしない。

万が一の時に車の運転が必要かもしれないから、当分車は持ったまま、免許も返納しないままにはするって話に落ち着きました。

運転をする可能性はゼロではないけど、基本的にはこれで運転を辞めるってことなったんです。

私は子供の頃から親父らと車であっちゃこっちゃに連れてってもうて、親父が車のことが好きで買い換えるたびに嬉しそうにしてた印象がしっかりあるんです。

自分も親父以上に車もそして運転も好きなんで、親父の決断は親父にとってすごいインパクトがあるやろうなぁと。

自分に置き換えたらそんな決断が出来るんやろうかって思うほどです。

昨日の朝起きた瞬間に(いつとは分かって無かったけど)次親父が帰って来たら飲みに誘おうっておったんです。

そしたら、その直後に実家のオカンから連絡があって、3人で一緒に晩ご飯を食べようと。

今回の件はおかんの生活にも関わるから、親父とサシよりオカンもまじえた方がええやろうと思いました。

最終的には家宴会の会場は親父がだらだら飲んで喋ってもオカンが先に帰ってもええようにうちの家でやることにしました。

6時ごろから親父ら2人がうちの家に来て飲み食いスタート。

おかんは飲まんのでサクサク食べて途中で引き上げましたが、そこからも私は親父との話に付き合いました。

親父は若い頃貧乏やったから、商売をやって金を稼ぎたかった。

そして稼いだ金で少しずつええ車に乗り換えて行った。

パワーがあってよう走る車に乗った時の感動なんかも聞きました。

親父が初めて買うた車から始まって順にその後の車を振り返ったり。

マツダのルーチェはロータリーエンジンを積んでて、めちゃくちゃ加速が良かったなんて話は私も当時親父がそう言うてたのをよう覚えてるんです。

嬉しがって飛ばし過ぎて北陸道を走る旅行で1日に2回もネズミ取りに捕まったのも私も覚えてる思い出ですわ。

今乗ってるレクサスのGSってハイブリッド車は買う時に私が付き合ってだいぶ入れ知恵したんですよねぇ。

ほとんど街中で見かけたことのないボディーカラーを勧めたり、内装もなかなか上品なやつを選ばしたんです。

その時は親父はちょっと違和感あったようですが、今ではかなりその車を気に入ってて、昨日も調子ええから満足してるなんて言うてましたわ。

私もアホが付くくらい運転好きですが、親父もかなりの車好き、運転好き。

そんな親父が事故を起こす前に自分から納得して車を降りるって言えたのはすごいことやなぁと。

そういう意味では昨日の宴会は親父のお祝いやなってオカンとも言うてました。

6時に始めて、最終親父とのサシ飲みが終わったのは10時ごろでした。

色々喋って親父としても自分にとって人生の大きな転換点についてだいぶ受け入れられたように思いましたねぇ。

親父はこれから車なしのライフスタイルを作って行くでしょうが、必要な時は私が運転手をどんどん引き受けて行こうと思ってます。





ちなみに昨日の料理は、

オカンの用意したスーパーのちょっと高めの握り寿司、オカン作の焼きなす、オカン作の野菜の酢漬け、オカンが買うた中トロ、オカンの持ってた冷凍のカツオのたたき。

私が用意したツルムラサキのお浸し、貝柱の中華風カルパッチョなどでした。

私は他にうなぎの白焼きにスキレットで明石焼風のもんを作ろうと思ってたんですけどね。





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posted by えて吉 at 15:29| Comment(2) | 携帯より | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんかいい話ですね。僕の父親も車が大好きで、なんやかんや言いながらなかなか車を手放そうとしなかったこともあって、なんか重なるところが大いにあります。
お父さんはよくスパッと決断されたなあと思います。
まあそういう性格なんでしょうけどw
「結論を先送りしてたら絶対いつかは手遅れになる、自分は決断を先送りするような生き方はして来てなかったし、ヒトにもそういうて来たと。」
かっこええやないですか!
これからまたお父さんとの新しい付き合いが始まりそうで、楽しみなことです。
Posted by ish at 2020年08月02日 20:03
ishさんへ

ishさんのお父さんも車好きやっておっしゃってましたね。やっぱり好きやと手放すのは大変ですよねぇ。

いきなり決断したけど、今回のきっかけがなかったらなかなか厳しかったかもしれないです。

ガキの頃からずっと車に乗せてもうて来たんでお返しする番ですね。
Posted by えて吉 at 2020年08月03日 14:45
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