2020年12月17日

両親と白山市の料理宿「和田屋」へ

11月に両親と3人で出かけて来た金沢旅行の続編を文章少なめ、写真多めで上げておきます。

今回の旅行に出かけたきっかけは政府のやってるGo To Travel事業は全然関係無しでした。

親父が車の免許を諦めてから、ときおり奈良の家の近所の店について「もう○○に行くこともないわ」とかチラッ、チラッとネガティブなセリフが出てました。

それでオカンから話があって、親父の気晴らしにどっか行こうと。

これから遠出は私の運転で2人が乗って行くってのに慣れるためにも出かけようって話に。
 *最終的にオカンが車に酔いやすくなってて電車になったんですが・・・。

ただ探し始めたらGo Toのおかけでええ宿から埋まってるような感じ。

どこも一杯で諦めかけたところで思いついたのが石川県の白山市にある今回の「和田屋(わたや)」っていう宿でした。

親父らは結婚して51周年になるみたいですが、40年ほど前の結婚10周年にこの宿に旅行したんです。

もちろんまだガキンチョやった私や妹も一緒です。

ぶっちゃけその当時はそんなに経済的に楽でもなかったはずなんですが、親父が奮発したんでしょうねぇ。

大昔なんで詳細はなんも覚えてないんですが、部屋に囲炉裏があってそこで川魚を塩焼きにしてくれたこと、その囲炉裏の向こうには庭が見えたこと、料理で鹿のステーキと熊の刺し身が出たことなんかがすごいインパクトで残ってました。

ずっと後になっても「あそこで鹿と熊を食べたなぁ」って親父やおかんと何度も思い出話をしてました。

それ以後行こうとしたことがあったのかは定かではないですが、私は宿の屋号もあんまり覚えてなかったんですよねぇ。

で、今回、旅の行き先としてこの宿のことが浮上。

ネットで予約が完結するタイプではなかったので、おかんがおる目の前で宿に電話してみたら上手いこと予約が取れたんです。

宿の人がGO TOトラベルの対象になるって言うてくれて、そのための方法も教えて貰いました。

予約を取ってから、紹介された金沢の旅行会社に電話して、もう予約済みやと伝えた上でGo Toの手続きをお願いしました。

何百円かの手数料を払って、その旅行会社へ旅行代金を振り込むってシステムでした。

それだけの手間で宿代が35%引きになって、15%に地域クーポンも貰えました。





当日は12時頃に金沢駅に到着して、ちょっと並んで駅ビルの回り寿司屋で昼飲み

その後、荷物を駅のコインロッカーに預けてタクで兼六園へ。




201111kenrokuenn.JPEG

*昼飯のあと兼六園を散策

親父はおっさん連中の旅行で割と最近に来たことがあるようで、妙に張り切ってあっちゃはこんなんや、こっちゃにコレがあるなんて仕切ってましたわ。

私はこの手の観光地ってだいたい素通りするんですが、天気が良かったこともあって、行った甲斐がありましたわ。

金沢駅に戻ったらまずはJRで一駅移動して「西金沢駅」へ。

そこからすぐそばの北陸鉄道石川線の「新西金沢駅」まで歩いて、終点の「鶴来駅」へ。

鶴来駅のすぐそばにタクシー会社があったんでそこから車に乗って宿へ。

この途中で鶴来の街中を走ると見覚えのある店があってびっくり。

まだ結婚してた10何年か前やと思うんですが、ここにある菊姫って日本酒の蔵へ酒を買いに来たことがあったんです。

私はあんまり味が分からんから地酒ってごく最近までほとんど買わんかったんです。

ただ当時菊姫が日経新聞に定期的に自分らのこだわりなんかを連作広告で出してたんです。

そのこだわりに惹かれてドライブ旅行の途中で寄ったんですよねぇ。
 *菊姫は自分の好みじゃなかったんで、それ以後飲んでませんが・・・。
 
そんな菊姫の町内に和田屋があったのはびっくりでした。

宿には表の道から狭い通路をタクがバックで入って行ったんはびっくりした。

宿にチェックインしてびっくりしたのが、この日の泊まり客は私ら一組やったことです。

コロナ対策なのかたった一組しか取ってない聞いて商売人的にはコストばっかりかかるから申し訳ないなぁと親父らとしゃべってました。







宿は白山さん(白山比盗_社)の境内にあるんで、普通なら神社も散歩がてらお参りするところ。

ところが今年は全国で出没してる熊が、宿の庭の柿の木に登ってるとかで宿から出ないようにとお願いされました。

201111wataya1.jpg

*和田屋の部屋

親父らの荷物がおいてるし、パチッと一枚撮っただけなんであんまり感じが伝わらんかもしれませんがご容赦を。



201111irori.jpg

*部屋の囲炉裏

宿のこだわりでどの部屋にも囲炉裏が切ってあるようです。


201111wataya3.jpg

*部屋に備え付けの冷蔵庫

料理屋からスタートした宿のため、部屋には風呂とトイレがないんです。

夜中になんどもトイレに行く私にはちょっとツライですが、料理が目的なんで我慢。

その代わりというか、一応こうした小さな冷蔵庫はあったんで食後に部屋で飲む酒くらいは冷やせて助かりました。



部屋着いたらさっそく風呂に向かうことに。




201111wataya4.jpg

*母屋から廊下を通ってお風呂へ

翌日帰る時に道を歩いて分かったんですが、母屋からこの廊下で下の道を越えてました。

別棟に休憩所とお風呂なんかがある構造でした。


201111huro.jpg

*和田屋のお風呂

風呂は16;00〜22:30、6:00〜9:00と入れて冷泉を沸かしてるとのこと。

1組3人のために男女別の風呂を立てて、翌朝また温め直すなんて申し訳なかったですわ。


食事は6時からお願いしてて、別室の食事場所へ移動しました。


201111shokujidokoro.jpg

*和田屋の食事部屋

畳部屋に和風な?テーブルが置いてあって、入った瞬間はお茶の立礼っぽいなぁなんて思いました。


席にこの日の献立表が置いてあったんですが、それに安心してあんまり料理のメモを取らず。

そうしてこの記事を書こうとしたらどこを探してもその献立表が見つからず。

詳細の分からんもんもあるんで写真で雰囲気だけでも楽しんで下さい。

201111zensai.jpg

*前菜

手間のがキジのパテで、真ん中が子持ち鮎の甘露煮?、豆腐の味噌漬け、玉子焼き、聞いたことないきのこに押し寿司なんかが並んでました。


201111otukuri.jpg

*お造りの岩魚と鮴(ごり)

ゴリっていう川魚はこの辺りでよく食べる郷土料理?のようでした。

醤油と梅肉だったか、それぞれ違う味で食べるように勧められました。


201111kurumidohu.jpg

*くるみ豆腐

ゴマ豆腐のクルミ版って感じですかね。


201111sumiyaki.jpg

*囲炉裏で岩魚を塩焼きに

生で持って来た岩魚をじっくりと料理人さんが横について焼いてくれました。

料理人さんは地元の出身だとかで焼きながらこのあたりの話も聞かせてくれました。

昔からこちらではジビエを出してはると思ってましたが、それでもお客さんによったら臭そうやからって敬遠する人も居るんだとか。

今回予約した時にはジビエのことはなにも聞かれなかったんですが、猟期の前だったからでしょうかね。

お店のサイトによるとジビエ会席もあるようでした。


201111shimeji.jpg

*じゃんぼしめじ?

これも囲炉裏で焼くようのヤツですが、地元で特別に作られてるブランドモノのしめじだったかと。
 *シメジじゃないかも・・・。とりあえず特別なキノコってことで。


201111gorijiru.jpg

*ごり汁

白味噌仕立てだったかと。

地元の食材である鮴がメインの汁物

201111gori.jpg

*鮴の姿を確認

汁から上げて正体を確かめてやりました。

201111kinoko.jpg

*焼き上がった特産のしめじ

囲炉裏端に料理人さんが付いてくれたんで、大昔に来た時の印象なんかを親父が語ってましたわ。

その中で熊の刺し身を食べて感動したってな話から、年中出せるように在庫を抱えてるってのを教えてくれました。

そしたら親父がすかさず追加料理でお願いしました。

庭に熊がおったけど、その獲り立てって訳では無かったです。


201111kumasashi.jpg

*熊の刺し身

これだけしっかり脂身があるんですが、凍ってるまま口に入れてもすぐ脂が溶けました。

料理人さん曰く、脂がすぐ口で溶けてしつこくないのが熊の特徴であり値打ちなんだとか。

これナンボするんかとビビッてましたが、翌日明細を見たら1000円しか付いて無くて安さに逆にビックリでした。

40年前の思い出の品が食べられて親父がすごく嬉しそうにしてましたわ。


201111sioyaki.jpg

*岩魚の塩焼き

自分らの個室で目の前で料理人さんが焼いてくれると値打ちがありますねぇ。


201111ryori1.jpg

*和田屋の料理

これはメモするのを忘れて、味もすっかり忘れてしまいました。


201111yanagawa.jpg

*熊の柳川風

これも熊やったと思うんですよねぇ・・・。

前に熊の缶詰を食べたらかなり獣臭がしたんですが、これは全く臭みなかったですわ。

ええ猟師から仕入れるなり、ちゃんとした仕入れルートがあるんでしょうなぁ。


201111tenpura.jpg

*油物

天ぷらにもごりがいてましたね。


201111shiru.jpg

*最後の汁物

〆のご飯の汁物。


201111tukemono.jpg

*漬け物

よくある甘ったるいヤツじゃなく最後までちゃんとしたもんが出るなぁって思った記憶があります。

ごはんは写真を撮り忘れてました。



翌朝はまずお風呂に行って、車の運転がないから飲む気満々で朝ごはんの場へ。

晩ごはんと同じ部屋でした



201111tonyu.jpg

*和田屋の朝ごはん

真ん中の白い飲み物は「玄米甘麹の豆乳割り」。テーブルに説明書きがありましたが、かなりのこだわりのもんでした。

大粒の梅干しは昔ながらのきっちり塩が効いたすっぱいヤツでこれだけでかなりご飯が食べられそうでした。

ちょっとずつ並んだおかずもどれもしゃんとした料理で朝酒のええアテになりました。

201111breakfast.jpg

*出来たての焼き魚と玉子焼き

変に派手なことはしてないですが、どれも真っ当な料理で身の詰まったって感じのするええ朝ごはんでした。




朝ごはんのあと、しばらく部屋で休んだら宿をチェックアウト。

宿代が3人で税サ込みで92439円、それ以外に飲み物代が13458円でした。

宿代の基本料金が73077円でこれは35%の割引きが効いてるんでなかなか贅沢な旅でした。

でも、ここはチャンスがあったらまた行きたいなぁと思いましたねぇ。


宿を出たら表通りは熊も大丈夫やろうと駅まで歩いて行くことに。

寄り道しつつのんびり1時間ほど歩いて駅に到着。

その後金沢駅に戻って、しばらく土産モンなんかを買うてから、同じ駅ビルに入ってる「黒百合」っていう店で金沢おでんを食べて大阪に戻りました。

車の運転がない分、行きも帰りも電車の中と駅で飲み食いした分1泊2日とは思えん充実度でした。

これから先、元気な親父やオカンと何回一緒に旅行が出来るかは分かりませんが、また機会があれば一緒に出かけたいもんです。




*朝の体重:57.40kg。(理想値ジャスト。)

*今月の休肝日:7日(今日はもう一日酒抜いとくかなぁ・・・。つらいけど。)

posted by えて吉 at 17:03| Comment(2) | 旅先&遠出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする